「雨ニモマケズ」は宮沢賢治の手帳に綴られていたものです.現在(2016年5月)放送されているTBS系のドラマ「重版出来!」第5話の中で紹介され,今更ながらもその素晴らしさを感じたので,皆様よくご存知の宮沢賢治とは思いますが,ここにご紹介させていただきます. 





出典:blog.goo.ne.jp

ドラマ「重版出来!」で紹介された「雨ニモマケズ」

毎週火曜日よる10時から,TBS系で「重版出来!」というドラマが放送されています.ドラマ全体のあらすじが知りたい方はこちらへ.録画していてまだ見ていないから内容を知りたくないという方はここまででやめておいてくださいね(笑)


妻が見ているので私も一緒に見ているのですが,第5話の内容に少し感銘を受け,ここに紹介させていただく次第です.


ドラマでは,興都館という出版社の社長役を高田純次さんが演じられています.バラエティ番組で見る明るいキャラクターとは全然違う感じで新鮮です.


その社長が若かりし頃を回想するシーンで,貧しかった若かりし社長はお爺さんを襲って金を奪い取ろうとしますが,そのお爺さんから「善行をすれば運が貯まる」と言われ,強盗未遂に終わります.


そのお爺さんとの出会いをきっかけに社長は改心し,上京して働き始めた町工場の同僚から宮沢賢治の詩集を借りて読んでみることになり,「雨ニモマケズ」の詩に感動して涙するのでした.


そして,人の人生を変える本を世に送り出すということに自分の力を注ぎたいと考え,出版社で働き始める・・・というシーンでした.



「雨ニモマケズ」のモデルとなった斎藤宗次郎とは?

「雨ニモマケズ」にはモデルがいるという説があるそうですね.そのモデルとされているのが斎藤宗次郎という人だそうです.宮沢賢治の父と交流があった人物で,宮沢賢治本人も尊敬する人だったそうです.


その斎藤宗次郎という人は内村鑑三というキリスト教伝道者の唯一の弟子だそうです.内村鑑三は長野県軽井沢町の星野を訪れ,島崎藤村,北原白秋らと芸術自由教育学習会を開き,何事においても慎みを持つよう言われた時代に自由に思ったことを表現し,討論したそうです.


その内村鑑三の記念堂(通称,石の教会)が上の写真です.現在は結婚式を挙げられる教会としても利用されています.写真は2015年に軽井沢を訪れた際に撮影しました.


(軽井沢旅行についてはこちらの記事で紹介しています.)


私はこの石の教会の隣にある教会で結婚式を挙げたため,この石の教会にも何度か足を運んでいます.石とガラスからなるとても神秘的な建築物です.


そんなこともあり,たまたま見ていたドラマから宮沢賢治→斎藤宗次郎→内村鑑三と繋がって自分の思い入れのある土地とも繋がったことがどこか嬉しく,今まで正直それほど興味をもっていなかった宮沢賢治らに興味を惹かれるようになってきました.


出展:matome.naver.jpwww.stonechurch.jp


「雨ニモマケズ」のミニマリスト的な考え方に惹かれる

この詩の内容はとてもミニマリスト的だと私は思います.決して多くを望まず,他人に尽くして生きる.そんな人間になりたいと綴った宮沢賢治は現代風に言えばミニマリストだと思います.


とても素晴らしい生き方・考え方だと思いますが,そう簡単にできるようなものではありませんね.


「重版出来!」のドラマの中で,宮沢賢治の詩集に強い思い入れのある出版社の社長は,常日頃から困っている人を助けたり,清貧な生活を心がけているという役柄でした.自分もできるところから見習わなければ,と思いました.


私は出版業界の人間ではありませんが,良いと思った本は人に勧めたくなります.本をよく読まれる方は同じではないかと思います.ですので,このブログでもいくつかの本を紹介させていただいています.


書籍の紹介は下の本棚をクリック.


自分が良いと思った本を紹介することで,この世界の誰かが人生を変える1冊に出会えたとしたら,自分にとってもそんな嬉しいことはないですね.


本を読むことは,自分の知らない世界を知れるのでとても良いです.読書離れなんて言葉もあるくらいですので全く本を読まないという方も大勢いらっしゃるのかもしれませんが,ぜひ何か読まれることをお勧めします.


私も以前はほとんど本を読まない人間でしたが,いろいろと読むようになってから自分の考え方もはっきりとわかってきて,読書は本当に良い習慣だと思っています.


最後に,「雨ニモマケズ」の本文をご紹介しておきますね.



雨にも負けず 風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けず
丈夫な体を持ち
欲はなく決して怒らず
いつも静かに笑っている
1日に玄米4合と味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを自分を勘定に入れず
よく見聞きし 分かり そして忘れず
野原の林の下の蔭の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
皆にデクノボーと呼ばれ
ほめられもせず 苦にもされず
そういうものに私はなりたい

出典:http://kekesun.jp/650.html

最後まで読んでいただき,ありがとうございました.







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