「ぼくモノ」を手にするまで知らなかったこと
この本の表紙には,家具のない部屋に布団とMacbookが置かれているだけの,シンプルな部屋の写真が使われています.書籍タイトルが”モノは必要ない”ですので,タイトルに合うように作られたモデルルールなんだと思っていました.
しかし,最初の数ページをめくっていくと,表紙の部屋はどうやら著者の実際の部屋らしいということに気づきました.そう,私は知りませんでした.こんなにもモノのない部屋で暮らしている人が実際にいるなんて・・・
「ぼくモノ」を読んで感じた・気づいた3つのこと
最初の数ページから軽く衝撃を受けた私ですが,中身を読んで感じた・気づかされたことを3つ紹介します.
私は誰かに価値を認めてもらいたかったんだ
「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読んで感じた・気づかされたことの一つ目は,自分が必要以上のモノを買い集めていたのは,自分の価値を誰かに認めて欲しかったからだと気づいたことです.私は,特にどこのブランドの財布が好きというのがあるわけではありませんが,スーパーのワゴンセールで千円くらいで売られている財布を買うことにはかなり抵抗がありました.
本書を読んだ後,そのことについて改めて考えてみました.その結果,千円の財布に抵抗を感じていたのは,”周りの目を気にしていたから”というのが一番の理由でした.人前で”千円の財布”を見せたくない,”良いモノ”持ってるなと思われたい,そんな思いが心のどこかにあったと思います.
でも,そんな見栄を張るだけのために,自分には必要ない機能を持った財布を持つ意味はないと気づかされました.ワゴンセールで千円で買ったモノだろうが,高級ブランド品だろうが,自分がこれだと思えるモノであればそれでいい.そんなことに気づかせてくれました.つまり,モノ選びの基準が間違っていたのです.
モノが減ると,コト(習慣)も変わってくるんだ
「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読んで感じた・気づかされたことの2つ目は,モノを減らすことで,コト(習慣)が変わるということです.本書の中に,「ピコピコハンマーでスライムをやっつける」という頁があります.ドラクエをやった経験のある人なら好きそうなフレーズですね.
書かれているのは掃除に関することで,要するに,小さな敵(ちょっとした油汚れ)であればピコピコハンマー(さっと拭き取る)で簡単に片づくのに,見て見ぬ振りをしてしまうから,気がつけばキングスライム(ギトギトの油汚れ)になってしまう,だからピコピコハンマーでやっつけられるうちにやってしまおう,ということです.
モノを減らせば掃除するのも簡単になります.何かを使ったらその都度さっと片づけて,さっと掃除してしまえば,それでおしまいです.
私は最近,このことをキッチンで実感しています.ガスコンロの周りにはお玉などをぶら下げるラックやら,調味料ラックやら,出しっ放しのヤカンに鍋にと・・・とにかくモノが多かったです.私は豪快な男料理しか作れませんので,キッチンに立つとあちこちに油汚れを作ってしまいます.今まではガスコンロ回りの様々なモノが汚れていても見て見ぬ振りをしていましたが,不要なモノを捨て,すっきりと片づけてからは,料理の後に必ず拭き掃除をするようになりました.まさに,ピコピコハンマーを手にしたのです.
日常生活で使うモノも減らし,ちょっとしたコトを改めるだけで,劇的に気持ち良く,習慣が変わりそうな気がしています.
モノがメッセージを発信しているんだ
「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読んで感じた・気づかされたことの3つ目は,身の回りのモノがメッセージを発しているということです.
本書の中で”沈黙のToDoリスト”というフレーズがありました.机の上には無造作に置かれた読みかけの本,昨日使ったコーヒーカップ,郵便ポストに詰め込まれていたマンションのチラシ・・・我が家の机の上の日常の風景でした.
これらが,「読まないのなら本棚に戻してくれよ」「珈琲を飲んだらすぐに洗ってもらえません?」「そろそろいい年だし,マンション買いません?」と無言のメッセージを発しているということ.これがモノではなくて,実際に喋るヒトだったら,・・かなり鬱陶しいですよね?笑
モノときちんと向き合うことで,こんなことに気づけるんだというのが驚きでした.私も”沈黙のToDoリスト”を極力減らして,頭の中がいつもすっきりした状態でいたいと思いました.
おわりに
本書は自分のモノと向き合おうとしている人にはとてもお勧めできる本だと思いました.ここで紹介させていただいたこと意外にも,なるほど〜と思うことがたくさんあります.これから断捨離をしよう,ミニマリストを目指そう,という人にはぜひ読んで欲しいと思います.
最後まで読んでいただきありがとうございました.
ブログランキングに参加しています.
にほんブログ村
コメント